【残念】ほとんどの人が知らないカウンセリングのこと【メンタルケア】

ほとんどの人が知らないカウンセリングのこと

こんばんは、久一です。

今回から心理カウンセリングについての投稿をしていきます。
私が昨年受講して、修了した産業カウンセラー養成講座のテキストをもとに、講座で学んだ内容をブログにしていきます。
カウンセラーを目指している方ですとか、カウンセラーに興味を持っている方はもちろんとして、仕事のことで悩んでいる方しんどい思いをしてる方だったり、管理職として部下のメンタルケアが必要な方にも有益な情報になるのではないかと考えています。
最近、ストレスチェックとか導入されたりしてますよね。
働き方改革の一環で、働く人のメンタルヘルスの向上も課題となっている会社も多いのではないでしょうか。
ぜひ参考にしていただきたいと思います。
さて、初回ということで、カウンセリングについて説明していきたいと思います。
皆さんはカウンセリング受けたことありますか?
欧米のドラマや映画でカウンセリングを受けるシーンって出てくると思うのですが、日本ではあまりメジャーなイメージがないですよね。
料金が高いとか、精神を病んでいる人が受けるものだとか、カウンセリングを受けても効果がないんじゃとか色々な誤解があるのではないかと思います。
そういった誤解を解くためにもまずは前提としてカウンセリングについて知ってもらいたいと思います。

カウンセリングってなんなの?

一般的にはクライエント(相談者)が問題や悩みを抱えていて、それを解決するために専門的な知識、理論、方法に基づいて行われる相談や援助のことを言います。

特に心理カウンセリングについては心理学(カウンセリング心理学、産業組織心理学、生涯発達心理学、臨床心理学などなど)の科学的で実践的なデータに基づいて行われる援助を指します。

つまり心理カウンセラーはただクライエントと1時間くらい話をして終わりというものではなくて、心理学について勉強して、話を聴くための高い技術を身につけて、その上で実践経験を積んで、やっといっぱしのカウンセラーと言えるものなんですね。
さらには心理カウンセラーといって専門分野が色々あります。
産業、教育、保健、医療、福祉などなどですね。
つまりカウンセラーとして基礎的な知識やトレーニングが必要で、そこからさらに専門性が求められます。

学術的な定義

一応学術的なお話もしましょう。
カウンセリングにも色々な立場や考え方があって、さまざまな定義があるんですが、ここでは日本カウンセリング学会の定義を紹介します。
「カウンセリングとは、カウンセリング心理学の科学に基づき、クライエント(来談者)が尊重され、意志と感情が自由で豊かに交流する人間関係を基盤として、クライエントが人間的に成長し、自律した人間としての充実した社会生活を営むのを援助するとともに、生涯において遭遇する心理的、発達的、健康的、職業的、対人的、対組織的、対社会的問題の予防または解決を援助する。すなわちクライエントの個性や生き方を尊重し、クライエントが自己資源を活用して、自己理解、環境理解、意志決定および行動の自己コントロールなどの環境への適応と対処等の諸能力を向上させることを支援する専門的援助活動である」(下司、2005)
この定義にはさらに5つの解説が付記されています。
①カウンセリングの基礎となる理論は、人間の発達とその促進に関する科学である。
②カウンセリングは、クライエントがカウンセラーから人間として十分に尊重される人間関係を基盤として行われる。
③カウンセリングの目標は3つである。クライエントの人間的成長への援助を中心に、豊かな社会生活の実現への援助、生涯において遭遇する諸問題の予防と解決のための援助の3つである。
④カウンセリングは、クライエントの個性とその生き方を尊重することを第一とし、クライエントの自己資源を活用し、それを開発・発展させるとともに、それらをクライエント自身が十分に活用できるようにする援助である。
⑤豊かな社会生活は人の主体的生き方を保証する条件であり、人の福祉に貢献する条件でもある。つまりカウンセリングは社会的環境と密接に関係しており、カウンセラーは、調和のとれた人間関係、集団、組織及び社会の維持や改善など、社会環境の整備に貢献する。
(下司、2005)
まとめると、クライエントを尊重し、良い関係を築き、クライエントの成長を促して、色々な問題への対処について援助する、そして社会環境の整備にも貢献するということですね。
ここでのポイントはカウンセラーがクライエントの問題に対処するのではなく、クライエント自身がクライエントが抱えている問題に対処するのを援助するということです。
ちなみにカウンセリング心理学というのは、カウンセリングを科学的に支える学問のことで、カウンセリングのための理論や方法が議論され、研究されていまして、カウンセリングの効果についてエビデンス(こういう研究をしたらこういう結果が出たよという証拠)が蓄積されています。
学問は常にアップデートされ続けるものなので、カウンセラーはそういったカウンセリング心理学の最新のデータを研究して勉強してやっていかなくてはいけないということですね。

日常的な会話や相談とは違うの?

ここまではカウンセリングがどういうものか説明してきました。

では日常的に行われる会話や相談、そういったものとどう違うのか?

疑問に思われる方もいると思います。

みなさんも普段から会話や相談など日常的に行っていると思います。

よほど引きこもっている方以外はですけど。

日常的な会話、相談とカウンセリングと共通する部分はあります。

いずれも対話が中心になっていて、問題が解決したり、わかってもらえたという場合には、嬉しかったり安心したり、吐き出したことでのカタルシス(浄化作用)が生まれることがあります。

ただし、日常的な会話や相談は専門的な理論や方法に則したものではなく、個人の経験ですとか価値観をもとに行われるものなので、お互いの意思にすれ違いがあったり、一方的な助言になってしまったりするんですね。

それに対してカウンセリングは、専門的な学習、訓練、実践をつんだカウンセラーが行う援助であって、日常的な会話や相談とは違いがあります。

具体的に違いを説明していきましょう。

基本的な姿勢

第1の違いは、カウンセラー側の基本的な姿勢です。

カウンセリングは、人生経験や価値観などから一方的に助言をするというのものではなく、クライエントひとりひとりが、その他大勢ではない独自の存在であるという認識をもとにして、クライエントを尊重し、問題や悩み、葛藤などの話をカウンセラーが傾聴し理解することが重要です。

日常的な会話、相談では、理解不足や決めつけによって悩みがさらに深まってしまうような場合も考えられます。

カウンセリングの関わり方も重要です。

偉そうにしたり、威圧的な態度でクライエントがストレスや不安を感じることがなく、クライエントが安全かつ自由に自己探求(自分自身について深く考えること)へ向かえる関わり方が求められます。

クライエントを正解に理解するために傾聴のスキルは非常に重要で、本当に悩み苦しむクライエントに対して、心から傾聴をするということは簡単な事ではありません。

カウンセラーはトレーニングや実践で、傾聴の態度と技法を十分に身につける必要があります。

カウンセリング関係

第2の違いは、クライエントとの間に構築される信頼関係です。

クライエントがひとりの人間としてありのまま受け入れられることで信頼関係が構築されます。

カウンセリングのセッションが他とは異なる時間、空間として意味づけるために、明確に時間や場所を設定して行われます。

そして質の高いカウンセリング関係のためには、カウンセラーとクライエントとの十分な話し合いをもとにカウンセリングの目標が合意され、明確で安全な設定(時間、場所、やること、やらないこと)がつくられ、両者の協同によって進められることが重要です。

専門性

第3の違いは、介入技法を用いる際の専門性です。

介入技法とは…カウンセラーがクライエントに働きかけ、何らかの変化を生じさせる技法。
フォーカシング(参考:日本フォーカシング協会)や認知行動療法(参考:認知行動療法センター)における思考修正やスキルトレーニングなど。
カウンセリングでは、何らかの提案や介入が行われる場合、問題の状況やクライエントのニーズを十分に吟味して、カウンセリング心理学などの科学的、実践的な知見に基づき、クライエントにとって何が重要かという点から、クライエントにとって必要なものが提供されるというのが日常的な会話や相談との違いです。
もちろんカウンセラーが十分に習熟した上で用いられる必要があります。

プロセスと責任、倫理

日常的な会話や相談とは違いカウンセリングは、継続して援助を行う場合が出てきます。
なのでカウンセラーは時間をかけた援助がどのように発展していくかのプロセスへの理解が必要です。
さらにはカウンセラーが果たすべき責任(途中で投げ出さない)や守るべき倫理(守秘義務や多重関係の禁止)もあります。
多重関係とは…クライエントとカウンセリング関係以外の関係をもつこと。恋愛関係や、友人関係。上司や部下、親子関係や夫婦関係など。

まとめ

カウンセリングがただ話を聴くだけのものではなく、専門的な知識やトレーニング、実践、そして日々の研鑽が必要なものであること、また日常的な会話や相談との違いを説明してきました。

カウンセリングについて知らなかったこと、いっぱいあったのではないでしょうか。

カウンセリングを受けることへの不安も軽減されていれば嬉しいです。

次回は他の専門的な対人援助、例えばコンセルテーションだとかコーチングだとかとどう違うのかを説明していきたいと思います。

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今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!